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高速バスに初挑戦 予約編
私は座位変化型の普通電動車いすで生活する当センターの新人職員です。私は趣味が1人旅と言ってもよいほど1人で出かけて各地の友人に会うことが生きがいです。しかし、普通電動車いすで移動する手段というのはとても限られてしまいます。今まで私が利用してきたのは市区町村バス・電車・新幹線でした。同世代の友人たちはテーマパークに行く時や都市に向かう時のため高速バスを多く利用しています。新幹線の乗車料金は決して安いものではありません。「私も夜行バスを利用してみたいなぁ」という思いを大学在学中から抱いていましたが、「車いすで高速バスは利用できないだろうな」と、調べもせずに諦めていました。
そんな中、東京に行く用事が入り、ふと、「もしかしたら高速バスに車いすでも利用できるのではないか」という思いがよぎり検索してみました。すると、JRハイウェイバスには二階建ての高速バスに車いす利用者のためのスペースがあるという情報が出てきました。ただ、情報はとても少なく、半信半疑で営業所に問い合わせてみたところ、営業所の方からいくつかの二階建てのバスが車いすに対応していることを教えていただきました。ここで初めて私は車いすでも高速バスを利用できることを知りました。交通の便の良さのため私は名古屋ー東京間で利用することにしました。
私が営業所の方にお聞きした質問やお伝えしたことは以下の通りです。
- 車いすから降りて一般席に移動したり、立って歩いたりすることは不可能であること。
- 私の使用している車いすは総重量が200㎏を超える大型な種類であり、よく知られた一般的な車いすよりも大きいこと。
- 私の車いすはベッドのようにリクライニングや足の昇降機能を使ってフルフラットにすることができるのですが、その機能は他の乗客の方の迷惑にならない程度で使用したいこと。
- 途中のサービスエリア等の休憩で下車乗車するときにスロープを出していただきたいこと。
この質問に対して、一つひとつ丁寧に答えて下さりました。
- 普通電動車いすは乗車可能であること。
- 車いすスペースは車体中央にある乗降車口の近くにあり、後ろには二階に上がる階段とトイレなどのスペースがあること。
- リクライニングティルトは他のお客さんの迷惑にならない程度であれば利用することが可能であること。
- スロープを出し入れする関係で車いす使用者(私)は最後に乗り降りしなければならないこと。
- 車いすは必ずバスにベルトで固定すること。
- 途中のサービスエリア等での休憩時に乗降することは可能なこと。
- 障害者手帳を所持していれば乗車料金が半額になること。
この返答をいただき私は高速バスを利用するハードルが下がりました。
後日、高速バスの事務所の近くに行く用事があり、窓口で予約の確認と、自分の車いすを見ていただき、大型の私の車いすでも乗車できますよと回答いただきました。一番の不安が解消され、初めての高速バスでの移動、今からとても楽しみにしています。
次回は、乗車編を掲載予定です。
*この体験は個人によるもののため、ご利用の際はバス会社にご連絡をしてください。また、この記事に関する問い合わせは岐阜市障害者生活支援センターにお願いします。