お知らせ
出前講座「障がいがあるという事を考える」を開催しました。~岐阜大学教育学部附属小中学校5年生編~
7月13日(木)、岐阜大学教育学部附属小中学校5年2組の34名の児童さんに、出前講座「障がいがあるという事を考える」を行いました。附属小学校の児童さんは、6月5日にセンターを訪問して「障がいのある人を支援する機関」についてや「障がいの種別や特性」を学んでくれました。その後、障がいのある人の暮らしを見つめる中で、自分たちの暮らしと何が違うのかという事に疑問を感じ、さらに学びを深めるために「障がい当事者の話が聞きたい」ということで、今回は学校に呼んでいただきました。
職員自身の障がいや幼少期について、車いすや杖を使用しての生活について、車いすの操作についての話をしました。児童さんは、職員の話をメモを取りながら熱心に聞いてくれました。
「下肢障がいのある人にとって何が不便か?」ということを、岐阜市役所のエレベーターホール1階の写真と多目的トイレの写真を提示して、考えてもらうことにしました。
※下記写真はクリックすると全体が表示されます。
エレベーターホールについては「手すりの間に椅子が置いてあるから、椅子は邪魔だと思う」「何か出っ張っているもの(電源と思われる)がある。引っかかって危ないよ」等の意見が出ました。
点字ブロックの上に物を置かないように!という事を当たり前のように知っているのに、手すりが所々なかったり、手すりの間に椅子が置いてあるのは「これでいいのかな」という視点で考えて意見を出してくれる児童さんでした。
※下記写真はクリックすると全体が表示されます。
多目的トイレでは「ゴミ箱が邪魔で車いすが動きにくいし手が洗いにくい」「手を洗った後、手拭きのペーパーがすごく上にあり(車いすの人には)届きにくい」「交換用のトイレットペーパーが高い位置にあるから届かない」等の意見が出ました。
提示した写真を見て、何が不便だと感じるのかを「もし自分が車いすに乗っていたら」という目線で一生懸命考えて意見を述べてくれる姿がとても素晴らしかったです。
事前質問の中に「障がいがあっても幸せか」という質問が多くありました。逆に児童の皆さんに「何をしている時があなたは『幸せ』だと感じるかな?」と聞いてみました。児童さんからは「おいしいご飯を食べた時」「ゲームをしている時」「友達と遊んでいる時」「ディズニーランドへ行った時」「ゲームがレベルアップした時」等、様々な「自分が幸せだと感じること」を教えてくれました。
「幸せ」と感じる事柄は、人それぞれであり、「幸せ」と感じることに「障がい」は関係ないこと「障がい」があっても「幸せ」を感じることは当たり前で、障がいがある人も皆さんも何ら変わりない日常を送っているという事をお伝えしました。
最後に、今日の講座で感じたこととして「障がいがあるという事は不幸でもかわいそうでもないけど、車いすの操作などは難しく日常生活はちょっと大変だという事がわかった」などの発表で終了しました。
今後、児童さんは「幸せな暮らしプロジェクト」の活動計画を立て、暮らしの中にある幸せを見つけるために活動内容を考えるという授業展開をするとのことでした。発想豊かな児童さんがどんな活動計画を立てるのか、職員はとても楽しみでワクワクしています。
※児童さんの写真掲載については、岐阜大学教育学部附属小中学校より許可をいただいています。